過日、愛知県弁護士会が主催のシンポジウムに出かけてきました。
タイトルは、
「さらに加速する若者の貧困
~奨学金被害・ブラックバイト・若者自殺をなくそう~」
中京大学の大内教授の講演+αの時間しか居られなかったのが残念でしたが、
大内教授が名付け親の「ブラックバイト」は以下のような流れです。
実家の家計が厳しい
⇒奨学金を貰わざるを得ない
⇒奨学金を返さないといけないので、バイトをせざるを得ない
⇒昨今は、派遣社員と仕事の取り合いになり、仕事を失わないためには雇用主の言うことをきかざるを得ない
⇒労働者を保護するルールの知識が少なく、雇用主の言うがまま
⇒不当ノルマやタダ働きを課し、若者を使い倒す“ブラックバイト”先で、心身の健康や学業に影響が出るほど追い詰められる若者も!
最近は、バイトのシフトを無理やり決められ、授業やゼミ、テストまでも休む学生も居るそうです。
奨学金自体も、私たちが受けていた日本育英会から日本学生支援機構に変わり、
利子なしの奨学金の割合は減り、
利子付き奨学金のみ数が増え、割合も増えています。
月々10万円の利子付き奨学金を受け、利率が上限の3%だと、借りた金額は480万円でも、利子がついて返す金額は650万円
返済は、月々約2万7千円を20年間 23歳から返し始めても返し終わるのは43歳
奨学金を受けた若者は、借金を背負って、社会に出ていきます。
さらに非正規の仕事にしか就けなければ、とても不安定な生活になります。
とても結婚できる状態にはなりませんね。
国は、こんな世の中の仕組みをそのままにしておいて、
少子化対策・・・と言っていても、難しい現実です。
奨学金の具体的な数字やブラックバイトの現状を知り、
厳しい立場の若者の人生が搾取されていることに、唖然としました。
せめて今は、相談先を紹介します。
★奨学金返済で悩んでいる方の電話無料相談は⇒052-916-5080(水谷司法書士事務所内)
★学生のブラックバイトで悩んでいる方の無料相談は
⇒ブラックバイト対策弁護団あいち 052-211-2236(名古屋第一法律事務所)
※他にも色々と相談できるところはあります。