全国教育女性連盟愛知県支部の結成50周年の記念講演会が、お二人を招いて行われたのでした。
谷川俊太郎さんご自身がいくつか詩を朗読して下さいました。
新たな言葉との出会いとなりました。
以前、私も授業で教えていた「朝のリレー」の朗読もありましたが、
最初の「カムチャッカ」の「ツ」を、促音というより、ハッキリと「ツ」と発音されていて、
作者はこう読んでみえるんだと、これまでの授業とは違う読みに
「これが谷川俊太郎の読みなんだ」と感動を覚えました。
他にもたくさん刺激をいただきましたが、以下、懐かしい詩「朝のリレー」です。
今日は、この詩を作者ご自身の声で聴くことができたのでした。
カムチャッカの若者が きりんの夢を見ている時
メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女がほほえみながら 寝返りをうつとき
ローマの少年は頭柱を染める 朝陽にウインクする
この地球では いつもどこかで 朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ 緯度から 緯度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき 耳をすますと
どこか遠くで 目覚まし時計のベルが鳴っている
それはあなたの送った朝を 誰かがしっかりと受け止めた 証拠なのだ