2012年4月3日火曜日

宮城県(その3)

うちの可愛らしい事務所の扉が飛んでいってしまいそうに、外はすごい風です。
東北もきっとすごい風が吹き荒れているのでしょう。
私たちが訪れた2日間は、温かな日でしたが…。

さて報道でも多く取り上げられていますが、石巻市の「616万トン」と推計される災害廃棄物の現状をもう少しお伝えしたいと思います。

とても市だけでは処理できないすさまじい量の災害ごみは、県とも役割分担をして進められています。
宮城県内でも市によって違いがありますが、
石巻市においては1次処理(現地から仮置き場までのごみの収集運搬)を市が行い、
宮城県2次処理(仮置き場から最終処分場までの運搬、分別、破砕、焼却、最終処分)を事務委任されている状況です。

平成25年度末を目途に懸命に作業が進められています。

しかし、市内23か所の仮置き場に搬入された量は全体の47.3%(平成24年2月末)。
仮置き場の用地確保も困難で、建物の解体は進んでいません。

処理の過程においては、出来る限りのリサイクルを行おうとしていますが、分別施設や焼却施設がまだ完成していない状態であるとともに、放射線量やアスベストの処理などの課題が多くあります。

被災から間をおかずに集めただけの混合のガレキ、分別はされていても畳や飼肥料など処分しにくいものなど、その山を実際に見ると、大変さが一層認識されます。

5月には、5機の焼却プラントがに火入れをし、処理を開始する予定だそうですが、1機の処理能力が一日300トン。5機合わせても、目標とする3年では、可燃物の3分の1しか処理できないそうです。
また、そうした処理場の場所を作るために、いったん集めたガレキをトン袋に入れて移動しないといけないという…
先が見えるのか見えないのか、分からないくらいの状況の中で、災害廃棄物処理のためのトラックはいっぱい動いていました。