地域振興環境委員会で県外調査を行ってきました。
宮古島市役所では「エコアイランド宮古島構想」についての概要の調査。
その後、山も川もない宮古島で「どのように農業の水を得るか」についての起死回生の方策、「地下ダム」の実際を見学。
地下水が海に流れ出ないように地中に何KMもの止水壁を作り、そこに溜まった水を組み上げて農業用水として利用しているのです。
隆起珊瑚礁の島ならではの水の確保の仕方ではありますが、地の不利を地の利に変えた知恵には驚きました。
そして真水の確保の大切さを再確認しました。
(株)りゅうせきでは、バイオエタノールの生産・製造・給油を国の実証実験として行っています。
基幹農業であるサトウキビから砂糖を取った残りの糖をバイオエタノールにし、ガソリンに3%混ぜたE3やE10を農協のガソリンスタンドで売っています。
宮古島のバイオエタノールについては、他の国のように食糧を使ってしまうのではないので、その点は安心ですが、E3、E10の普及にはハードルがありますし、来年度以降は国からの補助がなくなり、この事業が続くかどうかは県の判断次第だそうです。
愛知県でもバイオエタノールについての実験が行われていましたが、なかなか成果は上がっていないと以前聞いたことがあります。
今はエネルギーの安全な確保が重要課題となっていますが、資源を有効に使い切るための手間をかけることが必要だと感じてきました。
沖縄本島の那覇市では、ANA那覇空港貨物ターミナルで調査。
日本国内、そして東アジア各地から那覇空港まで2~4時間で輸送ができるという、地の利を活かし、国際貨物と国内貨物を一括で扱えるターミナルとして整備。
開港から2年ですが、貨物のハブ空港として取り扱い貨物量を増やしています。
愛知県ではセントレアの利用が東日本大震災の影響もあって伸び悩む…というより、減少の状況。
今回の調査を機に、愛知県では何をどう特化して、セントレアが活用されるようにするのかを考えていかなければなりません。
沖縄では、バスガイドさんやタクシーの運転手さんから聞いた話もいろいろと衝撃的でした。人頭税を課せられ、また台風や干ばつによって苦しい生活を経てきた生活の様子の中でも、私にとって印象に残っているのが、サシバという小型の鷹が秋になって渡ってくるのを待ち構えて食べていたという話です。
中学の国語の授業で「渡り鳥のなぞ」という教材にサシバが載っていて、休む場所もない大変な距離の海を、陸があるところでは上昇気流を使ってエネルギーのロス少なく渡っていくサシバに感心したものですが、
そのサシバも昔は島の方の重要な食糧だったとは、想像もしていなかったことなので、単純に驚きました。