2012年2月2日木曜日

研究会で福岡・熊本を調査

大変な雪ですね。
雪で困っている皆さまにお見舞い申し上げます。

さて、福岡・熊本へ我が団のメンバー6人で地域振興環境建設研究会(今年度は私が会長をさせていただいています)での調査に出かけてきました。

FDAで県営名古屋空港(小牧)から福岡へ。
今回のFDA機はスカイブルーのさわやかな機体でした。

<調査1日目>
国土交通省・九州地方整備局で、PFI方式で進められている熊本合同庁舎整備事業について調査しました。
PFIは、設計・建設から維持管理・運営までを長期一括発注する手法で、民間の資金や経営、技術的能力を活用する方法として、財政上の効果を評価しての導入となります。
(愛知県でも名古屋駅前の産業労働センターはPFI方式です。)

民間の活力を活かすという点と、財政的な効果はあるようですが、一定期間の契約後についての見通しについてははっきりしていませんでした。
長期の契約ということも含めて、公共として推奨されるべき方法かどうか、実際に愛知県での取り組みとしてどうなのか、今後見ていきたいと思いました。

<調査2日目>
1か所めは、熊本県庁で「くまもとソーラープロジェクト」についての調査です。
熊本県では「知事特命(!)」でプロジェクトチームを組んで、太陽光発電の先進県実現を目指しています。

商工観光労働部と環境生活部がしっかりとタッグを組んで、プロジェクトを進めています。
愛知県でも縦割りの行政組織の壁を取り壊して、温暖化対策と産業振興を効果的に両立させていきたいものです。

県庁のソーラーパネルの発電量のいくつもの掲示板に、「知事特命」という言葉があったのはインパクトがありました。

2か所めは、エコキャンパスを目指す熊本保健科学大学へ。
円形の校舎の上には、年間49万kWhを発電する太陽光発電システムが導入されていました。
国庫補助金が査定額の半分出たとは言え、設置費は2億円。
実際に屋根に上って太陽光発電のパネルが並んでいる様子を見てきましたが、壮観でした。

3か所めは、高速に乗って、八代河川国道事務所へ。
これまで大きな洪水があった球磨川(くまがわ)の治水についての取り組みを伺いました。
ここには取り壊ことになった荒尾ダム、建設中止になった川辺川ダムがあり、ダムに頼れなくなった分、堤防補強や宅地かさ上げなど色々と苦心してみえました。
ダムは進めるのも、止めるのも悩ましいものです。
「かわまちづくり」という河川の魅力を活かした町づくり事業も進められていました。

<調査3日目>
日本経済新聞社が実施した「大学の地域貢献度ランキング」調査で1位となった北九州市立大学へ調査へ。

北九州市立大学は2009年4月に「地域創生学群」という新しい学部を設置。
地域の行事に参加することやボランティアに参加することを履修科目に入れるなどして学生に「地域創生力」を身につけさせ、地域や組織のリーダー人材を育てようとしています。

また他学部の生徒も参加できる「地域共生教育センター」を設置し、地域貢献活動に参加できるように大学がコーディネートしています。

農業、障がい者へのサポート、スクールボランティア、FM番組制作など、地域の方々(この方々にも学生への教育力が求められます)へのニーズに応じる形で、学生が育っているようです。
「活動することが好き」な学生が、「好き」なだけではなく、必要なことを学んで育っていくことを大学の先生方が厳しく温かく指導してみえる様子も伝わり、
学生が「育つ」環境を整えることに夢を感じました。

帰りの飛行機の窓からは、横殴りの雪が見えて、車で帰れるかしらと心配になりましたが、
既に雪が積もった車を運転してなんとか帰ってきました。
しかし、雪は降っていても、調査先での皆さまの熱く、親切なご説明で、充実し、温かな気持ちで調査を終えることができました。
今回に調査にご協力いただきました皆さまに改めて感謝を申し上げ、今後の愛知県政の発展に努めていきたいと思います。
ありがとうございました。
最後まで読んでくださった皆さまにも感謝申し上げます。