2014年7月21日月曜日

佐賀県武雄市で・その2~やなせたかしさんの本と出合う

先週、市立図書館を民間に委託した佐賀県武雄市の調査報告を書きましたが、ちょっとした続きです。

図書館の蔦屋書店で、私が青春期に気持ちを寄せていた、やなせたかしさんの雑誌を発見したのです。
図書の貸し出しと購入機能が一緒になっているバーコードカウンターで、“ピッ”とさせて購入してきました。

アンパンマンでおなじみのやなせたかしさんは、2013年の10月にお亡くなりですが、2011年、92歳で、“生前葬があるんだからと「生前追悼号」があってもおかしくないはずだ”と、生前追悼号を企画。
「わかれのごあいさつ」や、やなせさん自らが書き上げたキャラクターたちの弔辞などが準備されていました。

しかし、東日本大震災が発生したため、その生前追悼号は見送られたのですが、その時の幻の原稿等がまとめられていました。


また裏表紙には、やなせさんの戦争体験をまとめた本の紹介が。
今、この時期に、やなせさんの平和への思いに出会えるのも、ドキドキします。

戦争体験者としての苦しみがベースにあって、
本当の正義とは何かを追求してアンパンマンが生まれたことをご存じの方は多いと思いますが、
今一度、やなせさんの冗談半分、本気半分の、でも深い思いを味わいたいと思います。

以下、「詩とファンタジー」の発行人の伊藤玄二郎さんのやなせさんの思い出の一部です。

やなせさんは堀口大學の作品を絶賛していた。大學の詩に「愛すとは少し死ぬこと/愛する者のためゆえに/少し死ぬこと」という一節がある。飢えた人のために我が身をけずるアンパンマンの生き方に似ていまいか。